第8回 一度はニーチェを読んでみよう

 

8回目となりました

読む哲学カフェ。

今月はニーチェ著「善悪の彼岸」

を読んでいきました。

ご参加いただいたみなさん

どうもありがとうございます。

 

 

フリードリヒ・ニーチェ


ドイツの哲学者、1844年にドイツのプロイセン王国領ザクセンに牧師の子として生まれる。ボン、ライプツィヒ両大学に学び、ワーグナーとショーペンハウアーに傾倒。1864年ボン大学入学、1867年プロシア軍に召集される。1869年、24歳でスイス・バーゼル大学の古典文献学の教授となる。1872年に処女作『悲劇の誕生』を発表。1879年に大学を辞し、執筆活動を続けるが、1889年に精神に異常をきたす。1900年、肺炎のため没した。

 

ヨーロッパ思想への痛烈な批判、永遠回帰など、独自の思想により、ハイデガー、フーコーをはじめとする20世紀の哲学思想に大きな影響を与えた。また、1968年のフランス5月革命の民主化運動にも影響を与えたと言われる。

 

(写真・今回参考資料として読んだ「善悪の彼岸」)

 

ニーチェの著作紹介

 

1872年 悲劇の誕生
1873
年  反時代的考察 第一部 信仰告白者そして著述家ダーフィト・シュトラウス

1874年 反時代的考察 第二部 生に対する歴史の功罪、第三部 教育者としてのショーペンハウアー

1876年 反時代的考察 第四部 パイロットにおけるリヒァルト・ワーグナー

1878年 人間的な、あまりに人間的な

1879年 漂泊者とその影(人間的な、あまりに人間的な 第二部下巻にあたる)

1881年 曙光

1882年 悦ばしき知(第一部から第四部まで)

1883年 ツァラトゥスラはかく語りき 第一部および第二部

1884年 ツァラトゥスラはかく語りき 第三部

1885年 ツァラトゥスラはかく語りき 第四部

1886年 善悪の彼岸

1887年 道徳の系譜学、悦ばしき知第五部

1888年 ワーグナーの場合、偶像の黄昏、アンチクリスト、ニーチェ対ワーグナー、この人を見よ、これら5冊の著作のうち、ワーグナーの場合のみが狂気に倒れる以前のニーチェ自身の手で出版された。

 

以上のほかにニーチェの著作としては、古典文献学に関する研究論文、講演原稿と講義ノート、詩作品、作曲した楽譜などがあるが、特に重要なのは遺された断想である。(ジル・ドゥルーズ著 ニーチェより引用)

 

 

読み進めるために必要なキーワード

「アフォリズム形式」

 

そもそもアフォリズムって?

 →物事の真実を簡潔に鋭く表現した語句。警句。金言。箴言(しんげん)

 

では、ニーチェの好んだアフォリズム形式とは・・・

2冊の書物からアフォリズム形式について語られていましたのでご紹介します。

 

「私の本のようなアフォリズムの本の中には、短いアフォリズムの間やその背後にまさに禁じられた長いもの、すなわち思想の連鎖が隠されているのである。しかもそのうちのいくつかは、オイディプスや彼のスフィンクスにとっても十分問うに値するものであるかもしれない。論文は、私はかかない。そういうものは愚か者や雑誌の読者のためのものである」(「遺された断想」麻生健訳)

 

読者はニーチェの思考の意図をたどるためには、ニーチェが語ろうとして語らなかったことまでも、読み込んでみる必要があるのだ。

 

ニーチェの思考の記録である本書を読む時間は、読者が切れたかにみえるニーチェの思考の糸をつなぎ合わせながら、自らの思考の糸を紡いでゆくための貴重なひとときとなることだろう。(「善悪の彼岸」中山元訳者あとがきより)

 

 

近代の価値を転換する哲学

とさ呼ばれるニーチェの思想。。

 

それを、わずかばかりでも理解するためには、やはり中世のキリスト教哲学という背景を無視して読み進めるのは難しいと感じました。

「ルサンチマン」などと簡単に口にしていましたけれど、今回、自分の想いを重ねるがごとく読み進めていきますと、その一言の中に含まれるニーチェの「思い」や「想い」を読み取らなければなりませんでした。

しかしながら、私たちが学校教育の中で、読んだだけで理解したような気持になっている程度の中世の暗黒時代への情報や印象が、なにかをねじまげたり、なにかをかくしてしまっているような、そんな印象を持つ場面もありました。

 

今回取り上げました「善悪の彼岸」は、「ツァラトゥストラかく語りき」があまりにも読まれなかったことで、ニーチェがさらにわかりやすく書いて出版した本だと言われています。

皆さんにもご紹介しましたが、まずこの「善悪の彼岸」をお読みになってから「ツァラトゥストラかく語りき」へと読み進める方が良いかと思います。

また、ニーチェの思想を読み解くヒントとして、ジル・ドゥルーズ著の「ニーチェ」をお勧めいたします。とてもよく研究されていますし読みやすいです。

 

我々は学校教育で本当に良い図書に出会ってきたのだろうか?

読むテツを開催して以来、ずっとそのことが頭にあります。

 

私自身が読み、本当に良いよとお勧めできる図書を、これからもご紹介しながら、みんなで一緒に考えたいと思います。

ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

 

次回は11月15日17:30~

カント先生を読みましょう♪